本との思い出(1)
私が若い頃、10代の女の子向けに講談社から、「ティーンズ・ハート」が出ていました。
私がティーンズ・ハートで好きだった作家さんは、折原みとさんと秋野ひとみさんでした。
折原みとさんは漫画家でもあるので、知ってるよー!っていう人は結構いらっしゃるのではないでしょうか。
秋野ひとみさんは主に「つかまえてシリーズ」というミステリ?の本を出していまして。主人公とその友だち(女子高生)と双子の探偵さんの会話が面白くて、よく読んでいました。
今回は、その「ティーンズ・ハート」の中から、中学校2年生のときに読んで涙した1冊の本についての思い出を綴っていこうと思います。
折原みとさんの「あの夏に…」
ざっくりと話をまとめれば、戦争中にタイムスリップをした少女が、ある少年と恋におちるという内容。
命とは?戦争とは?
生きるとは?死ぬとは?
そんな難しいことを考えていた中学生時代…(いろいろありまして、生死について考え込む癖のある中学生でしたw)
そんな私に、折原みとさんの「あの夏に…」は、衝撃的なものでした。
大切な人と、無理に引き離される。
それが、戦争。
大切な人とともに生きていきたくても、叶わない現実を受け入れること。
それが、戦争。
今、私たちが「当たり前」と感じている日常も、時代が違えば「尊いもの」なのだなと、中学生ながらも感じました。
あの本のことを思い返すと、今でも胸が苦しい…というか…なんだか甘酸っぱいような気持ちにさせられます。
あの頃は、私自身の身にいろいろあって、1番辛い時期だったので余計に。
ただ…
「いま」を懸命に生きること。
「過去」がどれだけ辛いものだったとしても、「今」をしっかり生きること。
その大切さだけは、きちんと今も、胸に抱えていられています。
「あの夏に…」に出会えたから、生きること、死ぬことに向き合ってこられました。
折原みとさんには、本当に、ただただ感謝です!