知識と経験
20代半ばで入学した夜間定時制高校で、担任や養護教諭に、こんなことを言われたことがあります。
「やることなすこと全て中途半端」
「親に叩かれたりしたことないでしょ」
「苦労してなさそう」
それまでに、たくさん、辛い想いをしたり、悲しい気持ちや悔しい気持ちを味わってきた私にとって、その言葉たちは、耐え難いほどのショックでした。
きちんと、順調に、病気にもならず、進学や就職を経験し社会に出る。
そんな「普通」の人生を歩めなかったことを、その時ほど、恨めしいと思ったことはありません。
誰にでも、人にはわからない苦労や辛い気持ちを経験したことがあるはずです。
それでも、それを見せないだけなのです。
確かに、働くという経験は、当時の私には乏しかったという自覚はありました。
だからこそ、ちゃんと高校くらいは卒業して、いつかは働きたいと思って、定時制高校に入学をしました。
定時制高校を卒業して、早いことに、5年が経ちました。この間に、大学(通信)で学び、福祉的就労とはいえ働いてきました。
今の仕事は、高校での勉強が、少しは役に立つ仕事です。(工業高校卒)
知識と経験をコツコツと積み重ねてきています。
もうしばらく、今の仕事を続け、いつかは、フリーランスとして、自分で仕事ができたらいいなと思っています。
今、私は思います。
「毎日、楽しく過ごしています」
「先生たちに負けないくらいの知識と経験を、私はこれから、たくさん得ていきます」